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コラム

来年も“ショウ”タイム?

 毎年恒例の流行語大賞に大谷翔平選手に関する「リアル二刀流」と「ショータイム」が選ばれ、2021年はコロナよりもオリンピックよりも大谷フィーバーに沸いた年として刻まれることになりそうだ。しかし、明るい話題によって心晴れやかでいられるのも束の間、ふと現実に帰れば、コロナ第6波に対する不安、そして温まりきらぬ懐に向き合わねばならない。

 その懐に追い打ちをかけるかのように燃料、公共料金、食品等が続々と値上がりしている。企業努力という名の我慢によって成り立っていた価格の据え置きも、裏を返せば実質賃金の目減りなって労働者を苦しめているのが現状だ。

 我々の給料の源となる東京特別区のタクシー運賃も増税分の転嫁を除けば、2007年12月の改定を最後に14年間据え置きとなっている。コロナ禍によって水を差された改定機運を高めるためにも、しっかりとした品質をキープし、利用者に納得してもらえるサービスを提供し続けなければならない。その上で政治の力によって物価上昇と賃金向上の好循環を実現してもらい、来る年が”笑(ショウ)タイム”で溢れることを願うばかりだ。
(N.K)