知床半島の沖合で4月23日に発生した観光船の遭難事故により多くの命が奪われ、不明者の懸命な捜索が続けられている。詳しい事故原因は明らかになっていないが、ずさんな管理と整備不良、それに運行判断のミス、さらには過去に起こした事故に対する再発防止策が全く活かされていなかった等の事実から、運航会社における安全意識の欠如は疑いようもなく、その責任は極めて重大であると言わざるを得ない。今はただ一人でも多くの不明者の発見と一刻も早い原因解明に向けた、会社の誠意ある対応を願うばかりである。
海運・陸運に関わらず、安全の軽視は重大事故を招きかねない。身の回りでも傘を差しながら、あるいはスマホを操作しながら自転車に乗っている人、それに子供を前後に乗せて突っ走る電動自転車など、ルールやマナーが通じない人はそこかしこに存在している。
そのような中、昨年より早く迎えることとなった雨の季節は視界の悪化とともに神経をすり減らす日々になるだろう。相棒のガラスは油膜で汚れていないだろうか?運行前点検や安全確認に対する考え方を今一度見直し、些細な事故の防止に努めたい。
(M.M)