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コラム

戦を終わらせるために

 ちょうど一年前の当欄で”笑(ショウ)タイム(=昨年の流行語大賞)”で溢れることを願って幕を開けた2022年は、見事なまでに裏切られた大荒れの一年となった。今年の世相を表す漢字が「戦」に決まったのも頷ける。

 その「戦」とは他ならぬロシアによるウクライナ侵攻の事であるが、政治はもとより世界経済を混乱させ、原材料の多くを輸入に頼るわが国は価格高騰の影響をもろに受けることとなった。先の運賃改定がなければ、今頃我々の懐は壊滅的打撃を被っていたに違いない。
 
 国内では何と言っても7月の安倍元総理銃撃事件を機に政教分離問題が明るみとなり、いわゆる「宗教2世」によるカルト宗教根絶に向けた「戦」が下半期のニュースの中心を占めた。被害者救済法案の成立により一定の成果は出たが、実効性に対する不安は払拭できておらず、被害者の苦悩が1日も早く解消されることを願うばかりだ。
 
 世界情勢の安定然り、コロナ禍の終息然り「村神様」に頼みたい気持ちはやまやまだが、流石にそれはお門違いというもの。周りや誰かのせいにする前に少しでも変える努力のできる自らでありたいものだ。

(N.K)