新型コロナによる行動制限がなかった今回の年末年始は帰省や旅行する人が増加したことで各種交通機関の利用が増え、タクシー需要もその恩恵を受ける形でコロナ以前の水準に戻ってきたことを実感することができた。
最近の好況は需要の回復に加え、コロナ禍で乗務員が大量に離職したことによる人手不足による要因も大きい。1台でも多く稼働させたい会社としてはさぞかしもどかしいだろうが、現場の乗務員としてはかつてないほどに営収を上げやすい環境が整っているということだ。
しかし、こんな時だからこそ注意したいこと、それはやはり事故＆違反だ。多忙になるとまず事故や違反の芽となる違背が増加し、やがて自身の免許を傷つけることとなる。場合によっては傷が治る前に次の傷を重ね、あれよあれよという間に停止処分に至るケースはこの業界では珍しくない。この先も続くであろう稼ぎ時に自らチャンスを手放すようなことだけは何としても避けたいものだ。
このように喚起したからには筆者も自らを律する気持ちでこの一年と言わず、「無事な帰庫」を毎乗務における一番の目標に掲げてハンドルを握るつもりだ。
（H.S）