先日、「オレンジ色の車に桜が咲いた」という同僚の話を「もうお花見用のラッピングタクシーが走り始めた」と思って聞いていたところ、その車がチェッカーグループから日本交通グループ入りした会社の車だった、という事があった。おととし4月に東京無線とチェッカー無線が業務提携し、タワー形の行灯を載せたオレンジの車を初めて目にした時に覚えた違和感の記憶が新しい中、その会社は2年足らずで鞍替えしたことになる。
この会社のようにチェッカーグループから日交グループ入りする事案が相次ぐ背景には、近年のタクシー配車事情の転換(無線からアプリ配車へ)がある。この流れが続けば「都心を走るタクシーは右も左も桜にNだらけ」という日が来るのはそれほど遠くないかもしれない。
しかし、そんなお客様や会社にとっての喜ばしい状況も、現場で働く身としては「ライバルが増えた」というのが正直な気持ちだ。会社の戦略をとやかく言うつもりはないが、晴れて同じ行灯を載せて走る仲間になった以上、路上に出るのは車両の塗装を直してからにしてもらいたいものだ。
(T.Y)