回答指定日から遅れること10日あまり、ようやく今春闘が妥結した。回答の概要はメイン記事をお読みいただくとして、組合員全体からの高い期待に沿えぬ回答となったことについて説明責任を負う側の一人として心苦しく思っている。
妥結を確認した12日の中央委員会では、交渉団から今回の実現に至らなかった退職金再構築についての諦めない意思が伝えられた。とはいえこの先、念願が叶ったとしてもそれが再び覆される可能性は否定できず、先行き不透明であることは最低限理解しておくべきだろう。それならばいっその事、退職金を当てにしない人生設計を考える方がはるかに賢明であるに違いない。
日本交通はこの春も270名をこえる数の新卒者を迎えた。その中にこの会社の足元を見極めて門をくぐった者がどれほどいるかはあいにく知る由もない。そんな彼らに上記のことも踏まえて一つ伝えたいのは「会社を利用するくらいの気概で勤倹貯蓄に励むべし」ということだ。そうすれば会社にしがみつく思考から放たれ、人生をより楽しめるようになるはず。彼らが自らの手で明るい未来をつかむことを願い、陰ながら応援したい。
（N.K）