近頃、日本交通以外の会社でも迎車専用車と思しき車両を見かける機会が多くなった。急増するアプリ配車需要への対応策として誕生した枠組みだが、それでも日や時間によって供給が追いつかないことは往々にしてあるらしく、迎車専用として稼働していない筆者ですら無線に振り回されて半日を終えることは珍しくない。
このタクシー不足は京都などの観光地で特に深刻なようで、その原因が乗務員の成り手不足にあることは容易に想像がつく。しかし、世の中にはライドシェア解禁がその解決策になると信じて止まないトンチンカンな輩が相変わらず少なくなく、中には我々を「既得権益」呼ばわりする者までいる。おそらく彼らは「安全にかかるコストはタダ同然、そして(自身を含む)利用者の不便さえ解消されれば、業界とそこで働く者の都合など知ったことではない」と考えているのだろう。無論、働く者をないがしろにする政策など決してあってはならない。たとえそれが既得権益だったとしても、だ。
先月21日の通常国会閉会から約1か月、閉会間際に吹き荒れた解散風は一旦、収束した。とはいえ、秋の臨時国会で解散が行われる可能性は十分にある。一介の有権者として今のうちから我々の味方となる政党や政治家を見極めておきたいと思う。
(N.K)
(参考記事)
https://news.yahoo.co.jp/byline/rickmasuzawa/20230717-00358209